令和2年度 東京都立西高校 推薦入試 作文 解答例

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令和2年度 東京都立西高校 推薦入試 作文 解答例


(問題はこちらから。東京都立西高校HPより)


次のことばについて、あなたが感じたり思ったりすることを六百字以内で述べなさい。(50分)

「「わかりやすさ」の罠(わな)にはまらないようにするためには、やはり私たち社会を構成するひとりひとりが、「知る力」をもっと鍛えなければなりません。」(池上彰)



解答例

 課題文が述べる「わかりやすさの「罠」」とは、自分にとってわかりやすく、都合が良い情報のみを得て、信じた結果、そのわかりやすさそのものに騙されてしまうことだと考える。たとえば、ナチス政権時代のドイツにおいて、ドイツ国民が、ヒトラーが語る国民にとってわかりやすく、耳に心地のよい言葉に酔い、戦争に傾倒していき、さらにはユダヤ人の虐殺にまで加担してしまったことが挙げられる。わかりやすい独裁者の言葉や演説、プロパガンダに囚われ、自分たちにとってどのような社会が望ましいのかという切実な問題について考えることや知ることを放棄し、自らの国家を独裁者に委ねてしまった歴史が人類にはある。

 こうした歴史が私たちに教えてくれるのは、わかりやすいものや耳触りの良い言葉、自分にとって都合の良い情報だけを得ようとしてはならないということだ。したがって、それらの背後にある複雑なものや自分にとって切実な問題に向き合いながら、物事をより深く知ろうとしたり、時には批判する知性や勇気を身に付ける努力が必要だと考える。というのも、この世界はそもそも多面的かつ複雑な機構からなる事物の方が多いからだ。また、事物を一面的に理解することや、わかりやすい事柄にのみ飛びついてしまうこと自体に、事物のあり方や本質を捉え損なう原因があると考えるからだ。それゆえ、何事かを深く知るための力が求められるのだと考える。(585字)



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